11月6日、午後1時30分、北海道稚内で開催された「第55次合同教育研究全道集会 美術教育分科会」で、「美術教育の充実に向け、芸術教科の削減に反対する決議」が採択されました。
//////////////////////////////////////////////////////////// 美術教育の充実に向け、芸術教科の削減に反対する決議 2005年10月27日中央教育審議会から発表された「新しい時代の義務教育を創造する」という答申がなされました。 この中で「国語力はすべての教科の基本となるものであり、その充実を図ることが重要である。また、科学技術の土台である理数教育の充実が必要である。このため、全体の見直しの中で、それらの授業時数の在り方について検討する必要がある。また、グローバル社会に対応し、小学校段階における英語教育を充実する必要がある。」と述べられていす。このことからわかるように、文部科学省でいうところの「学力」については、知的な側面のみが強調され断じて認められるものではありません。 子どもが心豊かに育っていくためには「知的」な面だけに目を向けるのではなく、子どものいわゆる「人間力」を考えなければなりません。その一役を担うべき教科として芸術教科があげられます。芸術教育のその価値については2001年に交付された「文化芸術振興基本法」の前文に以下のように示されています。 「文化芸術を創造し,享受し,文化的な環境の中で生きる喜びを見出すことは,人々の変わらない願いである。また,文化芸術は,人々の創造性をはぐくみ,その表現力を高めるとともに,人々の心のつながりや相互に理解し尊重し合う土壌を提供し,多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであり,世界の平和に寄与するものである。更に,文化芸術は,それ自体が固有の意義と価値を有するとともに,それぞれの国やそれぞれの時代における国民共通のよりどころとして重要な意味を持ち,国際化が進展する中にあって,自己認識の基点となり,文化的な伝統を尊重する心を育てるものである。我々は,このような文化芸術の役割が今後においても変わることなく,心豊かな活力ある社会の形成にとって極めて重要な意義を持ち続けると確信する。」と示されています。 さらに付帯決議には「七 小中学校における芸術に関する教科の授業時数が削減されている事態にかんがみ,児童期の芸術教育の充実について配慮すること。」とあり、芸術教科の重要性は明らかです。 私たちは長きにわたる自主教研活動を通して、美術そのものの教育はもちろんのこと、美術による人間教育を押し進めてきました。しかし、現状としては時数削減にともない、子どもたちの十分な活動が保証されない学習状況であり、今や美術教育そのものがなくなりかねないという危機的状況下にあります。私たちはこの現状を真摯に受け止め、今後の一層の自主教研活動を充実発展させ、芸術教科がこれ以上削減されることないよう、組織の総力をあげてとりくむことをここに決意します。 2005年11月6日 第55次合同教育研究全道集会 美術教育分科会 (追記) この決議文は私たち教職員の決意であり、請願書とは違いますが、この思いを知っていただきたいという主旨で、公式なものではありませんが、以下にメールを送らせていただきました(11月7日)。山崎正明。 ☆文部科学省に関するメールでの御意見・お問い合わせ窓口案内 ☆文部科学省初等中等教育局教育課程課教育課程企画室企画係 E-mail:kyokyo@mext.go.jp F A X :03-6734-3734
by zoukeidaiji
| 2005-11-06 22:54
| 請願書
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